目指すべき「適正な体重」とは
体重が適正かどうかはBMIで評価されます。
- 肥満:BMI 25 以上
- 適正:BMI 22
- やせ:BMI 18.5 未満
適正な体重を維持することは多くの生活習慣病の予防に関与していることがわかっています。
肥満と判断された方は、まずBMI 25未満を目指しましょう。そして、可能であればBMI 22の体重をめざいます。
BMIを計算
肥満症の包括的アプローチ
肥満症を治療(体重を減らす)を行う上で、大事なことは「これさえやれば痩せる」という方法はないということです。肥満症の治療は、食事療法、運動療法、行動療法、薬による治療、外科療法などを包括的に組み合わせて行なっていく必要があります。
基本の治療は、食事療法と運動療法になります。
食事療法や運動療法をつづけてもなかなか体重が落ちない場合に、薬物治療が検討されます。それでも難しい場合は外科的治療が行われます。肥満に対する外科的治療が可能な専門施設は限られています。
減量を成功させる4つのステップ
体重を減らしたい、肥満を解消したいと考える方は少なくありませんが、挫折する方も少なくありません。なかなか続かないのはなぜでしょう?
減量を進めていく上で重要とされている4つのステップについて説明します。
① 減量を決意する
なぜあなたは「減量する」と思ったのでしょうか。健康的に長生きすることで、成し遂げたいことはなんですか?いつまでも旅行をしたり、子供や孫の成長を見届けたり。
なぜ減量しようと思ったのか理由を明確にします。体重を落とすことの意味が理解できたら決意しましょう。
決意したら、書き留めたり周囲の人に宣言することも良いでしょう。
② 自分の行動を把握する
あなたは日頃どんなものを食べて、どれくらい身体的活動をしてますか?まずは自分の行動を把握しましよう。そして、体重を落とすのに有効な行動や邪魔する行動を意識します。
どのくらい食べてる?
特にいつ何をどれくらい食べているか書き出してみると、無意識のうちに習慣化している行動に気づいたりします。それを削ることで摂取するカロリーを減らすことができます。
肥満になる最も重要な要素は、「食べ過ぎている」ということです。
どのくら動いてる?
日中、どのくらい動いてますか?動いている時間が短いようなら、動かざるを得ない状況を作りましょう。
③ 現実的な目標を設定する
まずは実行可能な超現実的目標を立てましょう。
目標を立てる時の注意点としては、行動を具体的にし、減量目標を可能な数値にします。「もっと動くようにして、1ヶ月で体重を10kg落とす」というのは、行動が抽象的で、減量目標も厳しい数字です。
まずは、「週に 3日間、15分間歩く」、「好きなおやつは週に2回にする」などできそうな具体的行動目標を立てます。
そして、それが継続できたら目標を再設定します。「歩く時間を30分間にする」、「間食はしない」。
行動目標は、人によってそれぞれです。週に5日間 10kmジョギングする方もいるでしょうが、あなたにとって適切な運動量を決めてください。何があなたにとって合っているのかは、やってみないとわかりません。
設定した行動目標ができないと後悔して挫折することもあるでしょう。大丈夫です。できなかった自分を許し、また再開すれば良いのです。
④ 継続する
設定した目標は、達成できているか定期的に評価しましょう。
続けられる行動と難しい行動と把握します。そして、微調整をしていきます。
設定した通りの行動が達成できていたら、次の新しい目標を追加しましょう。できることがどんどん増えていけば自信にもつながります。
頑張って継続できていたら、自分へのご褒美も検討しましょう。ご褒美は食事以外にしましょう。オーダーメイドの枕を作る、リラックスできるグッズを手にいれる、歩きやすい靴を買う、などより健康的でモチベーションが上がるご褒美を探してください。
自分の人生をよりよくするのは自分の行動にかかっています。健康を維持するように努めましょう。