瞑想という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。”あぐらの状態で座って、目を閉じてじっとしている”みたいな印象だと思います。
実は瞑想を習慣的に行うことは不整脈や心臓にとって非常に良い方向に作用してくれます。ここでは「瞑想と心臓」について記載します。
当方は「瞑想」の専門家ではないため、瞑想の方法などについて多少ずれたことを書いているかもしれません。詳細に瞑想について知りたい方はWebで検索してください。
瞑想とは
瞑想を正確に表現することは難しいですが、自分の精神的・身体的状態を知り、改善させる行動であると言ってもよいかもしれません。
瞑想と聞くとちょっと宗教っぽくて・・・と感じるかもしれませんが、瞑想による良い効果は多く報告されています。しかも、瞑想はやった人しかわからない、目に見えない効果がほとんどです。
瞑想の効果
- 恐怖心・不安が軽くなる
- 記憶力があがる
- 集中力があがる
- 血圧が安定する
- 睡眠の質が改善される
- 痛みが緩和される など
しかも、瞑想には特別な器具は不要でいっさいお金がかかりません。
瞑想することで心のバランスを保ち、日々のパフォーマンスを上げてみませんか?
瞑想してみよう!
「瞑想の定義」は特に定まっていないようですが、おおまかに以下のような感じで進められます。
できるだけ静かな場所を見つけます。
基本的にはやわらかい床にあぐらをかいて座るか、椅子に足を組まずに座ります。頭と背中が腰の上にまっすぐ乗っていて、肩の力は抜けています。手は太ももの上にそっと置かれています。力を抜いても姿勢がくずれない状態を見つけます。
難しければ、寝ている状態やソファーに深く腰かけた状態で力を抜きましょう。
姿勢が決まれば軽く目を閉じます。そして呼吸に集中しましょう。鼻から呼吸を吸い、ゆっくり吐きます。始めは吐く時間を頭でカウント(1、2、3、4など)するといいかもしれません。
呼吸を吸うときはお腹を膨らませるように吸うと横隔膜が開きやすくなってたくさん呼吸が入ります。逆に息を吸う時にお腹が硬くなっている方は、緊張している状態にあるかもしれません。
良い空気が入ってきて、悪い空気がでていくようなイメージで進めます。
姿勢をとって、呼吸をコントロールしていると気になることが出てきます。おしりが痛ければ、やわらかいクッションを探します。周囲の音がうるさければ、耳栓をしてもいいかもしれません。
瞑想が続かない理由の一つに「雑念が多すぎて呼吸に集中できない」ことがあります。特に不安が強い傾向の方は、複数の雑念や心配なことが次から次へと湧いてきます。
まさにそういう人こそ瞑想が必要な人です。
絶念を感じたら、それに対応せずに受け流しましょう。次が来たらまた受け流します。次の思考や感情につなげないようにします。
瞑想を始めてすぐに20分間できた!ということはあまり聞きません。まずは1分間でも良いです。頑張って続けていると5分間、10分間と長くすることができます。
その頃には瞑想の効果が実感できているでしょう。
瞑想中に湧いてきた雑念があなたの心を占領しています。それにより気分が落ち込んだり、集中力が落ちているかもしれません。
自分が「どんなこと」に対して「どう考えている」のか気づきましょう。無意識の反応です。
自分ではどうしようもないことは考えないようにするトレーニングになります。
瞑想が心臓に及ぼす効果
瞑想が心臓におよぼす効果については(たくさんの患者さんでの)大規模研究がないため、断然することはできません。
アメリカ心臓協会は、習慣的な瞑想は不安のやわらげ、ストレスホルモンを減らすことで、血圧や炎症を軽減し、心臓機能を改善する可能性があることをある程度認めています。
「心臓の病気」と言われると気分的に落ち込み、絶望する方も少なくありません。ストレスや不安が強くなると、睡眠障害がでたり、行動を制限することになります。
睡眠障害や活動量の低下は、(心臓を働かせる)交感神経系を活発にして不整脈や心不全につながることになります。
瞑想は、ストレスを緩和し、深い呼吸で(心臓を休ませる)副交感神経系を活発にします。結果的に血圧が落ち着き、不整脈は減ることになります。
心臓の病気・不整脈があるかたは、瞑想を取り入れるのも治療の一助になるでしょう。